お寺とクリスマスローズをつなぐ仕掛人、花郷園オーナー野口貴子さん。
JAL国際線客室乗務員だった彼女とクリスマスローズの関係、そしてお寺とのご縁をご紹介します。

妙厳寺 その物語は花郷園2代目、貴子さんの父・野口一也氏が珍しい品々を求めて世界各国を巡り、イギリス・チェルシー地方の園芸展を訪れた際にそれまで日本になかった花色のクリスマスローズと出会ったことから始まる。
その地でクリスマスローズを見た彼は今までにない感動・感激を体感した。厳しい冬を耐えてうつむき加減に花開いた、稟としたクリスマスローズの姿にとりこになり、早々に日本に持ち帰り花郷園で販売を開始した。まもなくテレビや園芸雑誌に取り上げられ、1998年には第一人者としてクリスマスローズ協会を仲間と旗揚げし、設立する。
そんな父のもと、幼少期の貴子さんは、父を訪ね来る人々や父の収集した海外の品々に囲まれて育ち、大人になったら自分も異国の地を訪ねたいとの想いを募らせていた。
そうした生活のなかでも信心深い祖母の影響を受け、仏壇に手を合わせる事が日常であり、お墓参りや四季折々の行事を通して仏事の大切さが自然に身についていった。
やがて大人になり、幼少の頃からの夢を実現すべくJAL国際線客室乗務員となる。以降20年に渡り、世界各国を飛び回る生活を送った。
そして、2010年に彼女に突然の転機が訪れた。父の早すぎる他界であった。
家族や従業員が途方に暮れる中、彼女はJALを退職して花郷園を継ぐ決断をした。
父のクリスマスローズへの想いを途絶えさせたくないとの決意であった。慣れない日々の仕事の中、花郷園は父との大切な絆の場となり、そこにいつも花を供えることで彼女自身の心安らぐ場となった。

妙厳寺 父の想いを引き継ぐこと10年、貴子さんはクリスマスローズを仏の世界にお供えすることが出来ないものか考えるようになった。お茶室でも使われることのあるクリスマスローズ。寒い時期に咲く花であり、和名では『初雪起こし』とも呼ばれている。開花が春のお彼岸の時期と重なることから彼女は深く仏縁を感じたと言う。その想いが各地の由緒あるお寺の活性化を手掛ける (株)彩プロダクツ大西克幸氏と巡り合わせることになったのである。
千葉県大多喜町にある、日蓮宗法受山妙厳寺(みょうごんじ)野坂住職と共に、大西氏が手掛ける樹木葬墓地をクリスマスローズで埋め尽くすプロジェクトが始動した。妙厳寺の樹木葬墓地では、ご先祖様との繋がりとして、自分のクリスマスローズを育てながら、毎年花開く春のお彼岸にお墓参りをして欲しいと語る貴子さん。


クリスマスローズの花言葉は『追憶』『私を忘れないで』『慰め』『いたわり』
「ご先祖様との繋がりを感じますね!」と彼女は感慨深く語ってくれた。
妙厳寺